緑の募金直営事業 緑化推進普及事業

令和3年度森林ボランティア養成講座 実施報告

 現在、県内で活動する森林ボランティアは60代後半から70代が中心で、実働人数が減少する傾向にあります。そのため、緑の募金を活用して、森林ボランティア育成のための養成講座を実施しました。
 20代から60代までのこれから森林ボランティア活動に参加する意欲のある方やすでに活動を行っている方など15名が参加し、森林ボランティア活動を安全に行うために必要な森林整備の基礎知識やチェーンソーと刈払機の取り扱い、伐木等の方法について座学と実技を交えて学びました。
 この講座は「労働安全衛生規則第36条8号の特別教育」に基づいたカリキュラムとなっており、規定の時間数を受講した14名に「伐木等の業務に係る特別教育修了証」および「刈払機取扱作業者安全衛生教育修了証」を発行しました。
開催日時間内容場所
第1回
9月12日(日)
8:45-9:00
9:00-14:00
14:00-16:00
開講式
伐木等作業に関する知識 (学科)
チェーンソーに関する知識 (学科)
日高村高齢者ふれあいスポーツセンター和室
 
 第2回
9月26日(日)
 9:00-11:00
11:00-12:00
13:00-16:00
振動障害及びその予防に関する知識 (学科)
関係法令 (学科)
チェーンソーの点検及び整備 (実技)
日高村高齢者ふれあいスポーツセンター和室
 
 第3回
10月24日(日)
 9:00-14:30
14:30-15:00
15:00-16:00
刈払機に関する知識ほか(学科)
関係法令 (学科)
刈払機の作業等(実技)
日高村高齢者ふれあいスポーツセンター和室
 
日高村総合運動公園内
 第4回
11月28日(日)
 9:00-12:00
13:00-16:00
救急法講習
チェーンソーの操作 (実技)
 村の駅ひだか
日高村総合運動公園内
 第5回
12月19日(日)
 9:00-16:00伐木等の方法ほか (実技)
 日高村私有林
(集合場所:日高酒蔵ホール)
 第6回
1月23日(日)
 9:00-16:00
間伐実習
※雨天のため中止
 日高村私有林
(集合場所:日高酒蔵ホール)
 第7回
2月20日(日)
 9:00-16:00
間伐実習
修了式
 日高村私有林
(集合場所:日高酒蔵ホール)

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9月12日(日)

 1回目、2回目のチェーンソーについての座学の講師は、林業大学校等でも講師をされている峯本泉さんです。テキストに加えてオリジナルのスライドやチェーンソー(実物)を使って、わかりやすく説明していただきました。
 林業に関する基礎知識や森林の働き、森林ボランティアとは、危険を伴う作業を安全に行うために必要なことや緊急時の対応等について教えていただきました。

参加者の感想・質問等

・教材をまるっと読むのではなく、講師の経験に基づいた話をしてくれるのが良かった。
・伐採の危険について現場の生の体験談を踏まえていて、改めて安全な作業を心がける必要性をひしひしと感じました。
・森林ボランティアでも作業は危険なこと、命がかかっていること、真剣でなくてはならないことが良くわかりました。
・林業関係はまったく知らないので勉強になった。
・素人にもわかりやすい説明が良かった。
・事前準備の重要性を学ぶことができた。自分の想像以上に危険が伴うことがわかった。
・チェーンソー等の基礎知識はもとより、その危険性も理解できました。その分、日頃から林業に従事していない人間にとってはハードルが高いとも感じました(投資も含めて)。素人のボランティアが講座終了後に技能習得、研鑽できるようなカリキュラムがあるのでしょうか? 
 ⇒森林ボランティア団体に所属して、定期活動に参加し、経験を積むことで技能を習得できます。

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9月26日

 午前中は振動障害及びその防止に関する知識、関係法令について、午後はチェーンソーの点検及び整備について学びました。チェーンソーの点検・整備は4つの班に分かれて実際にチェーンソーを使って行いました。
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参加者の感想

・今日は実際にチェーンソーを使えて勉強になりました。講師の説明もとてもわかりやすく良かったです。
・学科と実技のバランスがよくわかりやすかったです。
・チェーンソーの仕組みが学べて有意義でした。
・初めての内容をわかりやすく伝えていただけた。
・チェーンソーの実際の調整の仕方がよくわかった。チェーンの研ぎ方が特に参考になった。

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10月24日

 3回目は刈払機に関する知識や取り扱い、振動障害の予防や関係法令等について学びました。講師は、高知市を中心に活動する森林ボランティア団体「こうち森林救援隊」の井上靖彦さん、山本徳世さん、中川睦雄さんの3名です。この日は、テレビ高知「がんばれ高知!!eco応援団」に取材していただきました。
  • 刈払機の点検・整備は実技を交えて行いました。
  •  一人ずつ草刈り作業を行い、指導していただきました。

参加者の感想

・親切・丁寧に教えていただき、大変勉強になりました。実技も交えての講習でわかりやすかったです。
・テキストに沿ってわかりやすく説明していただきました。
・実際の機材を細かに見ることができて良かった。

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11月28日

 4回目の午前は仁淀消防組合にお願いして救急法について学びました。森林ボランティア活動で起こり得るケガ等の緊急時の対応や応急手当て等について質疑応答や実技を交えて教えていただきました。
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 午後は、実際に丸太を使ってチェーンソーの操作、玉切りや伐倒方法(受け口・追い口)等の練習をしました。講師は、日高村を中心に活動するボランティア団体「木の駅ひだか」の片岡正法さん、松本弘昭さん、田鍋俊六さん、楠目耕一さんの4名です。
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参加者の感想

救急法
・とてもわかりやすく親切で良かったです。
・実践を交えて学べて大変勉強になりました。消防の方が講師だったので、質問にもすぐに答えていただけて良かったです。
・普段聞けないことも聞けて、いろいろと勉強になりました。
・現場のベテラン指導員の経験を交えての指導で、大変有意義な講義でした。
 
 チェーンソーの操作
・実際にやってみると思ったように動かず難しかったです。自分のダメなところを指導してもらいながら実践できるのがとてもためになりました。
・交代で実習できて、とても良かったです。
・頭で理解していても思うように操作できなかった。
・水平に切るのもなかなかむつかしく、思うように切るにはなかなか時間がかかると思いました。丸太を切るのはスカッとしました。
・聞くのと実技との違い(大変さ)を感じました。実際の木を伐木できるか不安です。

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12月19日

 5回目は、日高村の人工林で伐木等の方法について学びました。今回も指導は、木の駅ひだかの皆さんにお願いしました。一人ずつ指導を受けながらヒノキの伐倒を行いました。また、かかり木処理や伐倒後の枝の処理等を行いました。今回で「労働安全衛生規則第36条8号の特別教育」の規定時間数を実施したので、これまでの講義を全て受講した14名に修了証をお渡ししました。
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2月20日

 6回目は雨天のため、安全に作業ができないと判断し中止となりました。
 7回目(最終回)は間伐実習です。今回も指導は木の駅ひだかの皆さんにお願いしました。前回から少し時間が経ったので改めて安全に作業を行うための確認事項を復習し、一人ずつ指導を受けながら伐倒しました。これで養成講座は終了となりますが、継続して活動できるためのボランティア団体の紹介等を行い、最後に記念撮影をして全7回の講座を終了しました。
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参加者の感想

・実際に山に入っての実習はとても役に立ちました。具体的にはまだ決めていませんが、今回の講座を活かすためにボランティア活動に参加したいです。登山道の整備等もしたいと思います。
・丁寧な指導で非常にわかりやすかった。フォローアップ講習があればいいと思います。
・伐木をイメージ通りに行うのは難しかった。また伐木の危険性を実感しました。
・つきっきりでの対応をいただき、わかりやすかったです。住んでいる地域のボランティアに参加する予定です。
・風の強い時の対応等、良い経験になりました。
 

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この事業に関する問い合わせ先

公益社団法人高知県森と緑の会
〒780-8010 高知市桟橋通6丁目7番43号 総合保健協会合同庁舎5階
電話:088-855-3905  FAX:088-855-3906
E-mail:info@moritomidori.com

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