こうち森のささやき│炭の家ほのぼの 杉本正一郎さん

高知自然の体験

懐かしい趣の小さな資料館 炭の家ほのぼの 杉本正一郎さん(平成21年度 森の名手・名人)

土佐備長炭発祥の地から、
炭の歴史と魅力を伝えます。

資料館 炭の家ほのぼの

入館無料

炭焼き体験

見学の場合は無料です。
※体験の内容・料金についてはご相談ください。


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炭の家ほのぼの

〒780-7220 
室戸市佐喜浜町3225-2
TEL 0887-27-2454

土佐備長炭への想い

時代とともに私たちの暮らしから姿を消しつつある炭。土佐備長炭(びんちょうたん)発祥の地とされる室戸市に、炭の魅力や歴史を伝えもっと多くの人に炭を使ってもらいたいと、炭焼きの体験や紹介をしている人がいます。 室戸市佐喜浜町の杉本正一郎さんは地元の出身で、ご両親もずっと炭焼きの仕事をされていたそうです。 「親父も炭焼きしよって、子どもの頃から手伝わされたねえ。それが嫌で勤めに出たけんど。」 けれどいつしか自分の腕で仕事をしたいという思いを持つようになり、仕事を辞めて炭焼きの道に入りました。

杉本さんのところには、県内外から様々な人々が訪れます。文化祭で売るための炭を作りたいと、高知市内の高校生らが泊まり込みで体験をしたこともあります。地元の小学校からも子どもたちも伝えたいと授業で訪れる事もあるそうです。 「日程を合わせられれば窯出しを体験してもろうたらえいけんど、なかなか難しいねえ。」

新しく増築された展示室「炭空間」

杉本さんの窯では、通常20日に一度窯出ししているそうですが、その時期は煙の様子から判断されます。窯の炭の状態によって、焼きあがりには1日程度のずれが起こります。また、材料となるウバメガシは、高知県の海岸沿いに多い木で、台風などの強風にも強いかわりに成長が遅く、入手できないことがあると、炭焼きを休む場合もあります。


資料館「炭の家ほのぼの」

備長炭の窯出しは真っ赤に焼ける炭を窯から引き出し、灰をかけて火を消します。迫力のある光景ですが、大きな窯からすべての炭を出すのは長時間にわたる重労働です。 「窯出しは18時間ぐらいかかるねえ。手伝い専門の人がおって、2人ばぁ雇って作業しゆう。」 今、炭を焼いている窯の隣には、ひと回り小さな体験用の窯が作りかけられていました。こちらは10時間程度で窯出し作業が終わる程度の大きさになる予定だそうです。 「2つの窯を併せて今の量を焼くようにしようと思いゆう。負担を減らして続けていきたいねえ。」

オブジェや備長炭・炭窯に
ついての資料


杉本さん発行:資料館の新聞

また、杉本さんは、自宅の隣に自分の手で炭の資料館「炭の家ほのぼの」を作り、平成19年にオープンさせました。「ほのぼの」はこの地区の地名、保能母(ほのぼ)から付けられています。 炭についての資料館は、前々から作りたいという思いがあったそうです。 隣には真新しい「炭空間」という看板の掛けられた建物もあります。「炭空間」は(財)全国税理士共栄会文化財団の助成を受けて建て増したとのことです。そこには記名帳も置かれていました。 「留守の時にも名前を残していってくれる。」 12・3人で来てくれた人もあったと、名前を見ながら振り返ります。

資料館には備長炭やその他の炭、炭焼きの道具や写真などの資料、趣味として焼いている炭のオブジェが展示されています。高知県の炭に関する歴史が詳しく記載された年表は土佐備長炭の研究をしている宮川さんの協力で作成されました。お手製の炭琴も置かれてあり、備長炭独特の澄んだ音を楽しむ事ができます。 杉本さんにとって、単なる仕事にとどまらない炭の世界がそこにはありました。


2011年8月建設中の新たな炭窯

大きな炭窯からは白い煙が静かに立ち昇っています。 自宅や炭窯周辺は田畑に囲まれ、ミツバチの巣箱も置かれるなど、仕事も暮らしも山とともにある杉本さん。「山の恵みをいただきゆう。」という言葉が印象的でした。

2011年8月新たな炭窯を隣に建設中。土佐清水からの研修生に教えながら一緒にいちから炭窯を制作しています。土佐備長炭を残すと共に後継者も育てています。


商品の見本や
いろいろな炭の展示。

新しい展示室。

炭の歴史をまとめた年表。

炭窯の前には、のどかな風景が広がっています。

炭の家ほのぼの。



炭の家ほのぼの 周辺マップ

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