四万十市で実施された「幡多樹木医セミナー」の後半(第4〜6回目)の内容をご紹介します。
9月2日(日) 第4回目
1限目:「緑の繁殖(新品種の開発)」
講 師:木山徹氏(日本樹木医会高知県支部)

緑の繁殖には、貴重な資源である森林木の保存のための後継樹木の育成が必要であることや、人々に潤いや楽しみを与えてくれる緑化・園芸・ガーデニング等も含まれることを、たくさんのスライドの画像を交えて説明していただきました。 
2限目:「樹木の病害虫」
3限目:「樹木医と庭木」
講 師:野島幸一郎氏(日本樹木医会高知県支部)

病害虫にはたくさん種類があるので、今回はよく聞かれる松枯れ病について、その原因であるマツノザイセンチュウを実際に見てみることになりました。
病気が入っている枝をこまかくして、抽出します。
午後の講義に入る頃には、センチュウが顕微鏡で見えました。実際に見るのはみなさん初めて。これだけのセンチュウがいるのか・・・と驚きました。

3限目は、庭木の手入れ(正しい剪定場所)を学びました。後半は実際にスライドを交えて、実際に剪定をしているようすや剪定後のようす、間違った剪定をすると樹皮が巻き込めずに哀れな状態となっている木の例等を見せていただきました。
2限目のようす
左:松枯れの原因であるマツノザイセンチュウが入っている枝をこまかくしていく。
上:こまかくした木片からマツノザイセンチュウを抽出する。しばらくお待ち下さい・・・(お昼休みが済んだ頃には下左にあるようにみんなで見ることができました。3限目が終わる頃には肉眼でも明らかなほどセンチュウで液体が白くにごりました)
3限目のようす
左:ほんとうにセンチュウが見えた!
上:スライドを交えた説明
4限目:「土壌と樹木の生育」
講 師:木山徹氏(日本樹木医会高知県支部)

樹木の生育に欠かせない土壌。
学びました。日本は、温暖湿潤な気候であるため、自然植生は森林で、樹木に適した土壌は自然状態の森林土壌といえ、土壌と樹木の生育をとらえるうえでのポイントとなります。そこで、土壌について学びました。
掲載日:H19/7/17
9月16日(日) 第5回目
「幡多地域の巨樹・古木」
講 師:山崎憲男氏(緑サポーター)
今日は、一日かけて半時計回りに、四万十市→宿毛市→大月町→土佐清水市→四万十市の道沿いにある巨木を見て回りました。案内役の山崎さんが、それぞれの巨樹に関して説明しました。時折雨が強く降る中、傘をさしての視察となりましたが、自分達の住む地域にこれだけの巨樹があったのか、と身近でも知らなかった木々にめぐり会って、みなさん驚かれると同時に、それらを守ることの大切さを感じました。では、回った巨樹たちをご紹介します。
奧御前宮の大杉
四万十市
岩崎八面宮のクスノキ
四万十市
有岡真静寺のイチョウ
四万十市有岡
有岡の大杉
四万十市有岡
ムクロジ(羽子板の羽根の頭)宿毛市押ノ川
伊与野のイチョウ
宿毛市(市の天然記念物)
大月町道の駅「ふれあいパーク大月」で昼食をとる。
雨は強いままでした・・・。
タブノキ
大月町姫ノ井
写真はクスノキ、アコウが生えていましたが、このどっぷりとした幹には重厚さを感じました。ほかにもバクチノキ、ナギ等多数有り。この境内はとても興味深かったです。カガツガユの自生地でもある土佐清水市貝ノ川。
松尾のアコウ
土佐清水市
国指定天然記念物でもあるアコウの前で記念撮影
高知県一のタブノキ
土佐清水市以布利
カガツガユ(市の天然記念物)
土佐清水市大岐の浜
ナギノキ
四万十市山路
掲載日:H19/9/18
10月7日(日) 第6回目
「樹勢回復と外科手術」
「樹木治療実習」
講 師:M田吉成氏(日本樹木医会高知県支部長)、白石文男(緑サポーター)ほか
今日は最終講義。
四万十森林管理署のすぐ近くの為松公園で、現地研修を行いました。園内には桜が多く植えられていますが、テングス病にかかっている木が見られます。
そこで、テングス病の治療の仕方として病気にかかっている部分の除去や、土壌改良・施肥の仕方などについて、M田樹木医の説明を受け、実際に行いながら学びました。
桜のテングス病除去
土壌改良
掲載日:H19/11/29
最後に・・・
 平成19年度幡多樹木医セミナーの講座全6回が終了しました。
 これまで、樹木医セミナーは高知市のみの開催でした。高知市西部の幡多地域の方々にとっては、受講をしたくても高知市まで通うのは遠くて難しいとの声が多くありました。
 そこで、今年度初めて四万十市で、日本樹木医会高知県支部と四万十森林管理署(会場)のご協力を得て、開講が実現しました。
 受講者の中にも、若い方々が多く熱心に受講していただきました。
 これまで幡多地域の緑サポーターは少なかったのですが、今回の受講したみなさんが緑サポーターに登録(希望制)し、仲間となって活躍していただきたいです。幡多地域にあるたくさんの巨樹・巨木や、すばらしい自然を伝えて欲しいと願います。
この事業には「緑の募金」が活用されています 
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